街からのお知らせ
2019年春、銀座通りの街路樹は「カツラ」へと生まれ変わりました。銀座通りには136本のカツラが、春の芽吹き、初夏の新緑、真夏の緑、秋の紅葉、冬の落葉とクリスマスのイルミネーション、と、銀座の四季を表現しています。
そして、2021年3月、その足元を彩る花壇が植え替えられました。
銀座通りは約1.1キロ。京橋から四丁目交差点までが1〜4丁目、そこから新橋までが5〜8丁目。同じ通りでも丁目ごとに個性的なお店が立ち並び、雰囲気が違っています。そこで1〜4丁目の東と西、5〜8丁目の東と西に分けて、それぞれに個性的な4人のデザイナーたちが、異なるコンセプトの植栽をデザインしました。
銀座では、この新しい花壇を銀座の新しい顔として大切にしていきます。
皆さんもどうか銀座通り1丁目から8丁目まで歩いて、それぞれに違う顔、四季の変化をお楽しみください。
1〜4丁目東側 コンセプト;ギンザのノハラ
銀座に、江戸以前の原風景である野生味のある野原を再現し、最先端の街並みを隣り合わせることで銀座の歴史と先進性を表現します。野の花の風情、草花の四季を通した美しさや物語性を表現します。1年を通して緑のある植栽と、洗練された印象的なフォルムや質感、季節により葉色の変化ある植栽を配置して、それぞれに個性を持たせると同時に、1~4丁目東側に共通する配植をして全体のまとまりを演出しました。
デザイン;株式会社フォルク https://www.f-o-l-k.jp/
1〜4丁目西側 コンセプト;銀座植物園
多様なお客様向けの花壇として、四季を通じて開花するよう、園芸品種、古典品種、リバイバル品種、トレンド品種、芳香、果樹、球根を組み合わせました。常緑の低木と地被植栽により、1年中、グリーンを保持します。
特徴はヤナギのフェッジ。柵に見えますが実は生きたヤナギで、春から夏にかけて柵からどんどん芽が吹きだす様子が楽しめます。
デザイン;橋内庭園設計 http://www.hashiuchi.tokyo
5〜8丁目東側 コンセプト;銀座エキゾチック
気候変動が課題となる昨今、世界とつながる銀座を舞台に地球温暖化について考えるきっかけとなるストリートスケープを提案しました。温暖化による生態系の北上を先取りした南国の植物(エキゾチックプランツ)は、多様な色や形で銀座を華やかに彩ると同時に、なぜここにこの植物があるのかという疑問を投げかけます。QRコードからアクセスするウェブサイトでは植物の情報とあわせて、様々な温暖化の影響などの情報を展開していくことで、銀座通りから新しい学びの機会を発信します。
デザイン;office ma http://www.office-ma.com
5〜8丁目西側 コンセプト;SASA deco
日本の原風景と言える「ササ」には多様な姿があり、日本文化を象徴する要素や伝統技術の素材として使われてきました。その「ササ」をベースに、アクセントになる花や今どきの個性を加え、四季折々に咲く多年草をリレー方式で配置し、いつ来ても華やかな植栽計画としました。また、ところどころにポット植栽を入れて高低差を出し、立体感のある演出にしています。
デザイン;PLATdesign http://www.plat-design.com/