浮世絵の人気ジャンルだった「美人画」。そこに描かれる女性は、それぞれ違う女性を描いていても、絵師によって共通の特徴を持っている。さらに時代によっても美人画として描かれる顔は大きく変化している。
また、現代美人画のトップランナー池永康晟氏は現代の美人を描くが、「涙袋」は現代の発明だと語る。そこには文化や環境の変化によって「美」の基準、感覚の変化が伺える。
今展覧会では浮世絵美人画の展示と久保友香氏の分析パネルから「美人」顔の変化、池永康晟の美人画から「美人」とは何かなど、日本人の「美」に対する移り変わりを浮き彫りにする。