三木均×高嶋ちさ子

2016.12.01

バイオリニストの高嶋ちさ子さんと、銀座人たちの対談シリーズ。高嶋さんにとって銀座は、仕事でもプライベートでも思い入れのある街。そんな高嶋さんがゲストの方に、銀座のあれこれをディープに聞いていただきます。今回のゲストは、ギンザインターナショナルラグジュアリーコミッティ（GILC）の代表であり、「リシュモンジャパン株式会社」の代表取締役社長を務める三木均さん。12月3日（土）から開催される、GILC主催のイベント「ギンザ・イルミネーションヒカリミチ」についてのお話などをお伺いしました。

世界的に見てもステータスの高い街である銀座

高嶋さん: では、三木さんが代表取締役を務めるリシュモンについてお伺いできればと……。
三木さん: 高嶋さんは、リシュモンってご存知でしたか？
高嶋さん: いや、申し訳ございません……（苦笑）。
三木さん: いえいえ、結構ですよ（笑）。リシュモンというのはブランド名ではなく、リシュモングループというグループ会社の名前になります。ラグジュアリーブランドのグループの中で、ルイ・ヴィトンなどを傘下におさめるLVMH（モエヘネシー・ルイヴィトン）に次ぐ、世界ナンバー2の規模になります。本社はスイスのジュネーブにありまして、その日本法人であるリシュモンジャパンの代表を務めております。
高嶋さん: 勉強不足でした！
三木さん: 時計やジュエリーが主体になっておりまして、カルティエ、ヴァンクリーフ＆アーペルといったジュエリーブランド、ヴァシュロン・コンスタンタン、ピアジェ、パネライなどの時計ブランド。それにダンヒル、モンブラン、クロエなど合計14ブランド取り扱っております。実は現在、我々のブティックが、中央通りだけで6店舗あるのですよ。
高嶋さん: 6店舗も！やっぱり銀座って、別格なんですか？
三木さん: そうですね。この中央通りに店を構えることは、ラグジュアリーブランドにとっては、大変重要な意味を持ちます。全世界のラグジュアリーブランドで働く人間にとっては、銀座はステータス・シティのひとつなのですよ。NYの五番街もしくはマディソン、パリのシャンゼリゼ大通りやアベニュー・モンテーニュなどにブティックを持つ意味合いとほぼ同義だと思います。

カルティエ銀座ブティック
Jimmy Cohrssen ©Cartier

真のインターナショナル・シティへと飛躍してほしい

高嶋さん: 銀座の街に期待することはありますか？
三木さん: 今までもこれからもそうですが、銀座の街は〝伝統と革新〟、この2つの言葉に集約されていると思います。こういう街というのは日本中探しても非常に少なく、唯一無二の特徴だと思います。昔からの古い伝統や文化、何代も、何百年も引き継がれてきた街としての、あるいはそこに住んでいる方々、あるいはそこで営んでいる方々の伝統がこれからも途切れることなくずっと続いていくと思います。ただし、銀座はそれだけじゃない。伝統だけだと寂れていってしまうところでしょうが、それをベースにして新しいことが常に起こっている街なのです。我々のようなラグジュアリーブランドも受け入れ、新しい物を受け入れながらも伝統を守って、うまくバランスを保っていますね。
高嶋さん: そのバランス感覚の素晴らしさが、銀座の魅力なんでしょうね。
三木さん: ええ、そうですね。また、これは銀座に限らずですが、今後、日本という国はもっとインターナショナルになる時代がくると思います。その一つの大きな転換期が、もしかしたら東京オリンピックなのかもしれません。そのためにも、これまで以上に銀座の街は、外国の方々を受け入れながら、真の意味でのインターナショナル・シティとして、世界の中でも確固たる地位を築いていってほしいなと思います。もちろん、我々も微力ではありますが、お手伝いをさせていただきたいですね。

高嶋ちさ子

ヴァイオリニスト。6歳からヴァイオリンを始め、海外で活躍後、日本に本拠地を移し、全国各地でコンサートを行っている。現在は、演奏活動を中心としながらも、テレビやラジオ番組の出演などでそのキャラクターが評価され、活動の場はさらに広がりを見せている。

高嶋ちさ子オフィシャルウェブサイト

三木均

同志社大学卒業後、樫山（現・オンワード樫山）入社。2003年より、リシュモンジャパン株式会社クロエ CEO、13年にリシュモンジャパン株式会社ヴァンクリーフ&アーペルプレジデント＆CEOに就任。15年よりリシュモンジャパン株式会社代表取締役社長リージョナルCEOに就任、現在に至る。

取材・文：岡井美絹子　取材場所：ヴァンクリーフ＆アーペル銀座本店

高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニストニューアルバム「MUSE〜12 Precious Harmony〜」リリース

高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト名義で約4年ぶりのアルバム「MUSE〜12 Precious Harmony〜」がリリース。
今作品は結成10周年を記念して12人のヴァイオリニストをメインに、クラシックの名曲を始めとして彩りあふれたアルバムになっています。
オリジナル曲は3曲含まれており、「SPLASH!!!」はスキマスイッチによる作曲・共演と今までにはない楽曲など全12曲収録。

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