GINZA CONNECTIVE (高嶋ちさ子対談シリーズ)

木村 美貴子×高嶋 ちさ子

GINZA CONNECTIVE VOL.48

木村 美貴子×高嶋 ちさ子

2015.10.08

ヴァイオリニストの高嶋ちさ子さんと、銀座人たちの対談シリーズ。高嶋さんにとって銀座は、仕事でもプライ ベートでも思い入れのある街。そんな高嶋さんに、ゲストの方をお迎えして銀座のあれこれをディープに聞いていただきます。今回のゲストは、明治初期から続くパン屋の老舗「木村家」の代表取締役、木村美貴子さんです。

その日のあんぱんの味をチェックするのが毎朝の日課。

高嶋さん
木村さんは、今は社長さんですからいろいろアドバイスされる立場なんですか?
木村さん
はい、主に企画担当です。毎朝その日のあんぱんを食べて味をチェックするところから1日がはじまります。今日のはいつもより甘味があるとか、柔らかくなっているとか、そういうのを確認して、調整しているんです。
高嶋さん
スペシャルな舌をお持ちなんですね。
木村さん
どうかわかりませんが、小さい頃から味については父に教育されてきました。父が、とにかく子供のうちは本物を食べた方がいいという考えだったものですから。ほかには新製品の開発もしています。職人さんが作ったものを試食して、アドバイスして、一緒に開発していくんです。
高嶋さん
木村屋さんはパンの種類が多いですよね。
木村さん
はい、そうなんです。あんパンのイメージが強いですが、ジャムパンやうぐいすパン、亀パン等の動物パンもうちが開発したんですよ。
高嶋さん
そうだったんですね。お父様が開発されたパンも中にはあるんですね?
木村さん
父の代で開発した蒸しケーキは今もロングセラーです。中国のマーラーカオをヒントに作ったケーキで、しっとりフワフワな食感で人気なんですよ。

受け継がれてきた銀座のブランドを守り、後世へ繋げていきたい。

高嶋さん
木村さんはいつからこちらの跡を継いだんですか?
木村さん
父が体調を崩したのをきっかけに、それからずっとです。代表を継いだのは3年前ですね。今の私たちがあるのも先祖代々のおかげですし、恩返しをして後世につなげていきたいという想いが強くありまして。
高嶋さん
やっぱり小さなころから銀座にはよく遊びに来ていたんですか?
木村さん
はい。小さい頃、秋になると電飾のパレードがあったりして、それをいつも楽しみにしていました。斜め向かいのおもちゃ屋さんに行くのも楽しみでしたね。
高嶋さん
では最後に、今の銀座、これからの銀座に対する想いをお聞かせください。
木村さん
今私は銀実会で企画部に所属しておりまして、そこでは夏の「ゆかたで銀ぶら」と、秋の「銀茶会を」主に企画運営しています。ここに入ってから、横のつながりも強くなりましたね。
高嶋さん
銀実会の活動は仕事よりも忙しいというお話をよく聞きますが、いかがですか?
木村さん
そういう方も中にはいらっしゃいます。でも、少しでも街がよくなれば、自分たちの商売にも返って来ますので、銀座という街全体をいい街にしたいと思ってみんながんばっています。
高嶋さん
銀座がますますいい街になりそうですね。
木村さん
先輩方が築いてきた銀座のブランドを大切に守り、未来へ引き継いで行きたいです。

高嶋 ちさ子

ヴァイオリニスト。6歳からヴァイオリンを始め、海外で活躍後、日本に本拠地を移し、全国各地でコンサートを行っている。現在は、演奏活動を中心としながらも、テレビやラジオ番組の出演などでそのキャラクターが評価され、活動の場はさらに広がりを見せている。

高嶋ちさ子オフィシャルウェブサイト

木村 美貴子

明治2年創業の銀座木村家の代表取締役。パンの製品チェックや新製品の開発、アドバイスなどを行っている。弟さんは木村家總本店7代目。銀実会の企画部に所属し、ゆかたで銀ぶらの企画や銀茶会の運営に携わる。趣味は、ゴルフ。

「銀座木村家」ウェブサイト

取材・文:高橋瑞穂 取材場所:銀座木村家 4Fレストラン

高嶋 ちさ子 ニューアルバム「Strings on Fire」 絶賛発売中!

高嶋ちさ子待望のニューアルバム「Strings on Fire」がリリース!
今作は次男(6歳)のチェロと共演した「いつか二人で」を含め3曲オリジナル作品を収録。それ以外にもクラシックのスタンダードナンバーなど珠玉の全12曲収録。
大人気漫画「NARUTO -ナルト-」の作者・岸本斉史氏による描き下ろしスペシャル・ジャケットが封入。
20th Anniversaryを迎えた、色物ではない“本物”のヴァイオリニスト高嶋ちさ子の新境地とも言える移籍2ndアルバム堂々完成。

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