藤木徹×高嶋ちさ子

2016.10.03

バイオリニストの高嶋ちさ子さんと、銀座人たちの対談シリーズ。高嶋さんにとって銀座は、仕事でもプライベートでも思い入れのある街。そんな高嶋さんがゲストの方に、銀座のあれこれをディープに聞いていただきます。今回のゲストは、明治創業のワイン専門店「銀座カーヴ・フジキ」の代表取締役、藤木徹さんです。

銀座の名店による逸品も揃う「銀茶会」とは？

高嶋さん: 秋の銀座といえば、藤木さんは、毎年街をあげて開催されている「銀茶会」というイベントにも関わられていると伺いました。
藤木さん: はい、今年で15回目なんですが、初回から関わらせていただいています。3年前からは責任者的な立場で携わっていますね。
高嶋さん: 「銀茶会」では、どのようなことが行われるんですか？
藤木さん: 銀座通りを中心に、銀座の街が“野点”の会場になります。ふだんは席を同じくすることのない茶道五流派、煎茶道が一堂に会するほか、建築を学ぶ学生がデザインした茶席を楽しめる「学生創作茶席」なども同時開催されるので、街全体が非常に賑わいますよ。
高嶋さん: 毎回、盛況なんですか？
藤木さん: 今では、5000人ほどいらっしゃいますね。中には、着物を着てきてくださる方もいらっしゃいますし、お点前の様子を写真に撮って帰る外国人旅行客の方も増えましたね。
高嶋さん: イベントに参加するのに、予約などは必要ですか？
藤木さん: 当日に先着順です。
高嶋さん: それで5000人も来られるってすごいですね。
藤木さん: ありがたいですね。お茶だけでなく、銀座の名だたるお菓子屋さんによる「銀茶会」オリジナルのお菓子なども一緒に食べられるので、きっと満足していただけるはずです。

銀茶会　銀座が野点の会場に

温故知新のチームプレーが銀座らしい

高嶋さん: 藤木さんは、銀座で働かれて何年経ちますか？
藤木さん: もう25年近くになりますね。
高嶋さん: 最近の銀座はどうですか？
藤木さん: 子供の頃からこの街を見てきましたが、街自体はどんどん変わっています。一方で、大人になって帰ってくると、「こんなに下町っぽいところもあるのか」ということにも気づきました。
高嶋さん: それは、人の繋がりという意味で？
藤木さん: はい。銀座は人でもっているというのをすごく感じます。確かにハードは変わっていっていますが、長くいる人と新しく入ってきた人がうまく融合しているんですよ。イメージでいうと、雨が降ってきたときに隣の家の洗濯物が濡れないように知らせてあげる、みたいな。外から見ている分にはわからないかもしれませんが、そういう下町らしいチームプレーが、銀座を銀座らしくしている気がします。
高嶋さん: 確かに、商店街など横の繋がりはすごいですよね。
藤木さん: はい、しかも古い人間だけで集まるのではなく、新しい風を積極的に受け入れているところが、さらなる発展の原動力になっていますね。
高嶋さん: 排除しないところが素敵ですね。
藤木さん: そうですね。だから、銀座で働いている人はとにかく銀座が好きなんです。それが結果的に、「街をキレイにする」「訪れた人に優しくする」という行動に繋がっているんだと思います。

高嶋ちさ子

ヴァイオリニスト。6歳からヴァイオリンを始め、海外で活躍後、日本に本拠地を移し、全国各地でコンサートを行っている。現在は、演奏活動を中心としながらも、テレビやラジオ番組の出演などでそのキャラクターが評価され、活動の場はさらに広がりを見せている。

高嶋ちさ子オフィシャルウェブサイト

藤木徹

銀座カーヴ・フジキ代表取締役。1964年東京生まれ。明治大学卒業後、サントリー株式会社に入社。その後、1992年に有限会社藤木酒店へ入社し、2004年より代表取締役に就任。2010年に銀座カーヴ・フジキをオープン。家庭菜園が趣味で、休日はトマトやキュウリなどを作っている。昨年は、自宅で栽培したオリーブでオイル作りにも挑戦。

取材・文：ヨダヒロコ　取材場所：銀座カーヴ・フジキ

高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニストニューアルバム「MUSE〜12 Precious Harmony〜」リリース

高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト名義で約4年ぶりのアルバム「MUSE〜12 Precious Harmony〜」がリリース。
今作品は結成10周年を記念して12人のヴァイオリニストをメインに、クラシックの名曲を始めとして彩りあふれたアルバムになっています。
オリジナル曲は3曲含まれており、「SPLASH!!!」はスキマスイッチによる作曲・共演と今までにはない楽曲など全12曲収録。

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