GINZA CONNECTIVE (高嶋ちさ子対談シリーズ)

山野 政彦×高嶋 ちさ子

GINZA CONNECTIVE VOL.52

山野 政彦×高嶋 ちさ子

2016.02.15

バイオリニストの高嶋ちさ子さんと、銀座人たちの対談シリーズ。高嶋さんにとって銀座は、仕事でもプライベートでも思い入れのある街。そんな高嶋さんがゲストの方に、銀座のあれこれをディープに聞いていただきます。今回のゲストは、1892年から続く楽器店「山野楽器」の代表取締役社長、山野政彦さんです。

世界が注目する銀座で邁進。日本の未来を担う老舗楽器店。

高嶋さん
山野楽器さんにはいつもお世話になっております。8歳の息子がトランペットを習い初めまして、先日山野楽器さんで一式揃えました。スタッフの方がすごく丁寧にセットしてくださって、教本まで全部アドバイスしてくださって。
山野さん
それは社を代表してお礼を申し上げます。
高嶋さん
では、山野楽器さんの歴史を教えてください。
山野さん
もともとは、1892(明治25)年創業のオルガンとピアノの製造、販売を行う松本楽器という会社でした。その17年後の1909(明治42)年に、経営危機をなんとか脱してほしいと、うちの曽祖父が経営を任されたのが始まり。1915(大正4)年に、山野楽器店を設立しました。
高嶋さん
現在、山野さんは何代目なんですか?
山野さん
4代目です。生まれたときから山野楽器の4代目として道を進めと言われてきました。実際音楽業界は儲かる商売ではないんですが、責任感もありますし、辞めるわけにはいかないですね(笑)。銀座という世界が注目する場所だからこそ、日本の音楽業界を背負う気持ちで、日々邁進しています。
高嶋さん
ネットでの楽曲ダウンロードなども近ごろは盛んですが、楽譜などは手に取って中を見ないと買えないですからね。新しい情報も店員さんとのやり取りで得られるし、山野楽器さんのような店舗があることはとても大事なことだと思います。
銀座山野楽器 本店

銀座山野楽器 本店

本店 店内

本店 店内

趣味で楽器を演奏する人を一人でも増やしていくのが夢。

高嶋さん
音楽教室に力を注がれているとか?
山野さん
ええ、そうなんです。教室は全国に47校あり、生徒数は約2万5000人です。「音楽普及を通じて社会に貢献する」という企業理念のもと、“日本にひとりでも楽器を演奏する人を増やす”というのが僕の夢なんです。
高嶋さん
私と一緒じゃないですか! すばらしい! 私も兼ねてから趣味でやってもらえるような音楽学校を開きたいと思っているんですよ。
山野さん
将来的に諸外国の人々から日本人はみんな何か楽器をやっているねと言われるようになったら、すごく強みになると思うんです。音楽は文化としてとても大事なものですし、日本国民全員が英語を話せるよりも尊敬されると思います。
高嶋さん
具体的にはどんなお教室なんですか?
山野さん
生徒さまは大人の方がメインです。サロンやラウンジなどをご用意していますので、お飲物を飲みながらゆったり過ごしていただきたいと思っています。弦楽器、管楽器、ピアノ、ギターやドラムなど、コースもいろいろご用意していますので余暇の楽しみとして、挑戦していただきたいですね。
高嶋さん
私も1教室ぐらい任せてもらいたいです! あ、でも厳しすぎてみんな辞めちゃうかも(笑)。
山野さん
そんなことないですよ。きっと生徒さまが殺到すると思います。いつかコラボレーションできるといいですね。
音楽教室 ラウンジ

音楽教室 ラウンジ

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