GINZA CONNECTIVE (高嶋ちさ子対談シリーズ)

伊藤 義文×高嶋 ちさ子

GINZA CONNECTIVE VOL.10

伊藤 義文×高嶋 ちさ子

2012.07.02

ヴァイオリニストの高嶋ちさ子さんと、銀座人たちの対談シリーズ。高嶋さんにとって銀座は、仕事でもプライベートでも思い入れのある街。そんな高嶋さんがゲストの方に、銀座のあれこれをディープに聞いていただきます。今回のゲストは、日本一大きい玩具店としてギネスブックにも掲載された「銀座博品館」の代表取締役社長、伊藤義文さんです。

銀座でナンバーワンのエンターテインメントを目指しています。

高嶋さん
ほかのおもちゃ屋さんと違うところってどんな点ですか?
伊藤さん
今は、ほとんどのおもちゃ屋さんは量販店に入っていますよね。専門店が少なくなっているんです。そういう意味では、うちみたいにおもちゃに特化してやっているところは、ないんじゃないでしょうか。2階はすべてぬいぐるみ売り場なんですが、かなり規模は大きいと思いますし、女の子だけではなく男の子も楽しめるラインナップにしています。また、銀座という場所柄、お子様よりも大人の方が多いですね。
高嶋さん
大人も楽しめるおもちゃ屋さんっていいですよね。
伊藤さん
うちでは玩具のことを〝おもちゃ〟ではなく、〝遊品(ゆうひん)〟という言葉を使っているんですけれども、商品に遊び心が加えられているものをセレクトしています。たとえば、ボールペンなら、なんかのキャラクターがついていればOKですね。キャラクターが加わることで単なる文房具ではなく、〝遊品〟になるわけです。
高嶋さん
今後、お店はどういう風にしていきたいですか?
伊藤さん
銀座にはいろいろな専門店があると思いますが、うちはおもちゃがあって、劇場があって、レストランがあっていうビルですから、エンターテインメントという切り口だったら、銀座でナンバーワンを目指しています。

様々な「遊品」が並ぶ店内

いろいろな魅力が詰まった、新しい銀座を創っていきたい。

高嶋さん
伊藤さんから見た銀座は、どのような街ですか?
伊藤さん
基本的に色気のある街が好きなんですが、銀座はまさしくそういう街。昼と夜でこんなに表情が違う街というのは、なかなかないと思いますね。OLさんが帰宅する頃に、ホステスさんたちが出勤してくるという……。着物やドレス姿で髪をきれいにセットしたホステスさんたちが集まってくるこの時間帯の喫茶店は、なかなか面白いですよ。
高嶋さん
時間帯だったり、1本裏道を入ったりするだけで、全然雰囲気が違うなんて、興味深いですよね。
では、これからの銀座はどうあってほしいですか?
伊藤さん
銀座という街では、店を出すことと、続けていくことは別の話なんです。銀座は続けていくことが本当に難しい街です。不思議なことですが、銀座に合わないものは自然と淘汰されていくんですよね。だから、銀座にふさわしいかどうかではなく、まずはもっと間口を広げてみるのも面白いと思いますね。結局、銀座に必要なものだけ残っていくわけですから。いろいろな魅力が詰まった、新しい銀座を創っていきたいですね。

次回のゲストは……?

高嶋さん
次回のゲストをご紹介いただけますか?
伊藤さん
ダイヤモンドエンゲージリングを日本で最初に紹介した、歴史ある宝石店「宝石専門店ミワ」の三輪社長です。銀座の街の活性化にも尽力されていて、銀座に対する想いをいろいろと聞けると思いますよ

高嶋 ちさ子

ヴァイオリニスト。6歳からヴァイオリンを始め、海外で活躍後、日本に本拠地を移し、全国各地でコンサートを行っている。現在は、演奏活動を中心としながらも、テレビやラジオ番組の出演などでそのキャラクターが評価され、活動の場はさらに広がりを見せている。

高嶋ちさ子オフィシャルウェブサイト

伊藤 義文

日本を代表する玩具店「博品館TOY PARK」や「博品館劇場」等を運営する株式会社 博品館の代表取締役社長。お酒を愛する反面、休日はウエイトトレーニングで体を鍛錬するストイックな面も。

「銀座博品館」ウェブサイト

取材・文:岡井美絹子  取材場所:銀座博品館

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