GINZA CONNECTIVE (高嶋ちさ子対談シリーズ)

永井 真未×高嶋 ちさ子

GINZA CONNECTIVE VOL.33

永井 真未×高嶋 ちさ子

2014.06.05

ヴァイオリニストの高嶋ちさ子さんと、銀座人たちの対談シリーズ。高嶋さんにとって銀座は、仕事でもプライベートでも思い入れのある街。そんな高嶋さんに、ゲストの方をお迎えして銀座のあれこれをディープに聞いていただきます。今回のゲストは、1755年から続く呉服店の老舗「銀座越後屋」の永井真未さんです。

8月は恒例の「ゆかたで銀ぶら」を開催。新たな試みで、より楽しめるイベントに

高嶋さん
今、銀実会の企画部長を務めていらっしゃるそうですが、どんなことをされているんですか?
永井さん
直近では、8月に「ゆかたで銀ぶら」というイベントがありますので、それに向けて準備をしているところですね。このイベントは、8月の第一日曜日が銀座の歩行者天国になった1970年から毎年行われていて、「ゆかたで銀ぶら」という名称になったのは8年前からですね。
高嶋さん
去年はどんな企画があったんですか?
永井さん
銀座の中央通りを歩行者天国にして、参加者の方みなさんに太鼓の音頭に合わせて打ち水をしていただいたり、銀座のいろいろなお店に協賛していただいて抽選会を行ないました。
高嶋さん
ちなみに、去年の抽選会の賞品は何だったんですか?
永井さん
ブランドもののバッグだったり、ダイヤのネックレスだったり、ホテルの宿泊券やお食事券だったりと豪華でしたね。毎年とても好評で、いつも長蛇の列ができています。
高嶋さん
さすが銀座…!今年はどんな企画を考えていらっしゃいますか?
永井さん
去年は銀座の街のいろいろな場所を歩いて楽しんでいただきたいという思いからクイズラリーを行いましたので、今年も銀座の歴史や知られざる街の名所を知っていただくようなクイズをご用意する予定です。また昨年好評をいただきました風鈴の絵付けは体験していただける人数を拡大して行う予定ですし、新しい試みとして『お江戸の出張水族館』と題してすみだ水族館にご協力いただき、江戸から昭和の金魚売りの姿を当時の道具を用いて再現しながら金魚を展示いたします。
高嶋さん
金魚売りを再現するんですね。実際の販売はなくても、当時の道具を修理して金魚を展示するなんて、とても貴重だし水族館さんの気合の入れ方がすごいですね。
永井さん
ご家族やお友達とご一緒に夏の楽しい思い出づくりの一助となる企画を色々とご用意いたしますので、ぜひたくさんの方々にイベントにお越しいただきたいと思っています。
高嶋さん
では、今年に限らず、最終的にやりたいなあと思っていることはありますか?
永井さん
8月の暑い時期のイベントということもありますので、いずれはイベントの開催時間を夕方からの涼しい時間にシフトしたいという思いがあります。例えば例年行っている打ち水を合図にイベントが始まって、街のあちらこちらで行われるイベントを楽しみながら暮れゆく銀座の街にゆかたの方々がそぞろ歩く、といった景色をいずれ見られたら素敵だなと思います。
高嶋さん
銀座の夜がお祭りモードになったら絶対に楽しそうですね! いつか実現してほしいです。
永井さん
銀座は、お食事や買い物を楽しまれる場所というイメージが強いと思うんですが、これが実現したら違った一面が垣間見られるのではないのかなと思っています。

ゆかたで銀ぶら 打ち水の様子

銀座の先輩方と同じように街のために尽力したいです

高嶋さん
では最後に、銀座に対する想いを聞かせてください。
永井さん
銀座の先輩方は、本業と同じくらい力を入れて街のことをやっていらっしゃる方ばかりなんです。街全体をお客様のためにより良くしよう、盛り上げていこうという姿勢には学ぶことも多くて、私も諸先輩方と同じように銀座の街のお役に立ちたいと思っています。もちろん忙しいことは忙しいんですが、苦ではないです。イベントをやっているときに、お客様が楽しそうにしていらっしゃる姿を見ると、やっぱりやってよかったという達成感がありますね。何ものにも代えがたい経験です。
高嶋さん
銀座という街って面白いですよね。昔のドラマを観ると、酔っぱらったお父さんが「町内会の集まりに行ってくるよ~」みたいなシーンがあったと思うんですけど、銀座って今でもこういうところがあるんですよね。
永井さん
そうですね。銀座以外で、こんなに街全体が一丸となってさまざまな企画で盛り立てていっている街ってあるのかなって思います。私自身、この街で得られるものはすごく多いので、その経験を生かしてより魅力的な銀座にしていきたいと思っています。

高嶋 ちさ子

ヴァイオリニスト。6歳からヴァイオリンを始め、海外で活躍後、日本に本拠地を移し、全国各地でコンサートを行っている。現在は、演奏活動を中心としながらも、テレビやラジオ番組の出演などでそのキャラクターが評価され、活動の場はさらに広がりを見せている。

高嶋ちさ子オフィシャルウェブサイト

永井 真未

大学卒業後、会社員生活を経て、父親が8代目を務める老舗呉服店「銀座越後屋」へ。
経理担当。本業の傍ら、銀実会の企画部長として積極的に銀座の街の活動に取り組んでいる。
趣味は食べ歩き。

「銀座越後屋」ウェブサイト

取材・文:岡井美絹子  取材場所:銀座越後屋

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