GINZA CONNECTIVE (高嶋ちさ子対談シリーズ)

高橋 隆太×高嶋 ちさ子

GINZA CONNECTIVE VOL.34

高橋 隆太×高嶋 ちさ子

2014.07.09

ヴァイオリニストの高嶋ちさ子さんと、銀座人たちの対談シリーズ。高嶋さんにとって銀座は、仕事でもプライベートでも思い入れのある街。そんな高嶋さんに、ゲストの方をお迎えして銀座のあれこれをディープに聞いていただきます。今回のゲストは、銀座を中心に店舗展開されている箸専門店「銀座夏野」の店主、高橋隆太さんです。

銀座に店を出すのが父の長年の夢だったんです

高嶋さん
実はうちに「銀座夏野」さんのお箸や食器がいっぱいあります!
高橋さん
本当ですか? ありがとうございます!
高嶋さん
お箸専門店というのは、もともと「銀座夏野」さんぐらいでしたよね。
高橋さん
そうですね。1999年に創業した当初は、お箸専門店というのは、全国を探しても2軒ほど。銀座はもちろん都内では他になかったと思います。
高嶋さん
へー! すごい。創業したきっかけは?
高橋さん
家族会議で決めたんですよ(笑)。銀座でお店を開くのが父の長年の夢だったんです。父はもともと教育関係、自分はIT系の企業に勤めていたんですが、ちょうど同じ時期に退職したんです。それで、私と父と母の3人で、店をはじめようという話になって…。
高嶋さん
それで、お箸屋さんを?
高橋さん
はい。店を開くにあたり、3つの条件を作ったんです。1. 銀座でやる、2. 日本の伝統文化に役立つ商売をする、3. 銀座でやるからには周りと被らないこと。
高嶋さん
確かに、その条件のすべてを満たしていますね! すばらしいです。
高橋さん
銀座で開業して15年になりますが、商売が被らないこともあり、銀座の人たちから非常に温かく迎えてくださいまして、みなさんと仲良くさせていただいています。

銀座夏野 本店

店内の壁一面にお箸が並んでいる

塗り箸、木の箸、象牙の箸… 3000種類の箸を揃えています

高嶋さん
お店では、お箸をどのくらい揃えているんですか?
高橋さん
種類は3000近くあります。
高嶋さん
わぁ! そんなに。どんなお箸がおすすめですか?
高橋さん
箸に関しては、個人の好みにつきるんですよ。店頭で持っていただくことはできるのですが、さすがにご飯までは食べていただけないので、使っていただいてご自身で見つけていっていただくのが一番なんですよね。
高嶋さん
なるほど。
高橋さん
口に入れたときの食感でも好みが分かれますからね。塗り箸はツルツルしていて、木がむき出しのものは、少しざらりとした感触です。漆のものは、木の温もりがある上、口に心地よいので好きな方は多いですね。
高嶋さん
漆のものって、変色や傷が恐くて使うのをためらってしまいますが…
高橋さん
それほど気にしなくても大丈夫ですよ。漆自体に抗菌性があるので、漆がきちんと塗ってあるものは衛生的ですし、塗り直せば新品同様のように綺麗になります。
高嶋さん
高橋さんはどんなお箸をお使いですか?
高橋さん
今日持ってきたんですが、この箸なんです。私は先が細いのが好きで、自分でデザインして職人さんに作ってもらっています。
高嶋さん
えー! すごく長いですね。
高橋さん
長くしているのは、家族の中で目立つから(笑)。
高嶋さん
うちは夫婦で上の色が違うものを使っています。両親はずっと象牙のお箸を使っていました。珍しいですよね。
高橋さん
それはいいおうちだからですよ。
高嶋さん
いえいえ(笑)。
高橋さん
うちにも象牙のお箸は置いていますよ。きちんと政府が管理しているもので、作っています。
高嶋さん
外国人のお客様も多いですか?
高橋さん
はい。中国、韓国、台湾の方たちが、日本のお箸は使いやすいと買ってくださいます。欧米の方たちは日本のお土産に買われる方が多いですね。
高嶋さん
お箸は日本の文化ですものね。いろんな種類もあるし、選ぶのも楽しいですね。

一番下のお箸が高橋さん愛用の長いお箸

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