中央エフエム「Hello! RADIO CITY」の「! AMAZING GINZA !」コーナーでは、隔週で銀座の商店主が出し、AMAZINGな銀座を発信しています。今回は銀実会第69代理事長の樋口雄一が出演。今年で創立69年を迎える銀実会は、主に銀座で商売をする経営者のメンバーで構成されています。銀実会の日ごろの活動や目的を紹介しました。
番組名: | Hello! RADIO CITY(中央エフエム 84.0MHz) |
放送日時: | 2020年7月16日(木)12:05~12:20 |
ナビゲーター: | JUMI |
出演者: | 樋口雄一(銀実会 第69代理事長) |
きっかけは映画館
- JUMI
- 今日のAMAZINGなゲストの方をご紹介しましょう。銀実会理事長でいらっしゃる樋口雄一さんです。樋口さんよろしくお願いいたします。
- 樋口
- よろしくお願いいたします。
- JUMI
- 銀実会の理事長というお顔もありますけれども、日頃はまったく違うお仕事をされているそうですね。樋口さん自己紹介お願いします。
- 樋口
- 1981年に東京で生まれまして、2003年に立教大学を卒業し東急不動産という会社に入りました。2011年に実家に戻り、銀座国際ホテルの経営を行いながら、2015年にはゼントラストという不動産会社を設立し都心を中心とした住宅や商業施設の不動産賃貸管理をしています。
- JUMI
- ということは銀座国際ホテルとゼントラストが、ご実家であり仕事場になるのですね。
- 樋口
- はいそうです。
- JUMI
- 今コロナ禍でホテル業界をはじめいろいろな業界の方が苦労されていますが、今日はそういったことにも触れつつ、銀実会についてお話を伺っていきます。そもそも、銀実会とはどういう漢字を書くのでしょうか。
- 樋口
- 銀座の「銀」に、木の実の「実」に会で、銀実会と書きます。
- JUMI
- 銀座が実る会。
- 樋口
- はいそうです。
- JUMI
- そして、プライベートなことをお聞きしたいのですが、「MY〇〇 私自慢」みたいなことがあるとしたらそれは何ですか。
- 樋口
- 最近銀座では「#銀座エール飯」という企画があります。私自身今までやっていなかったSNSのインスタグラムを始めて、銀座のおいしい食べ物を投稿するのにハマっています。
- JUMI
- そうですか。「#銀座エール飯」については以前このラジオで紹介しましたが、無理やりインスタグラムを始めなければならない状況になったということですか。
- 樋口
- そうですね(笑)。なかなか最初は腰が重かったのですが始めると楽しいですね。
- JUMI
- 始めるきっかけが大事なんですよね。私も一緒です。そして、樋口さんと銀座の関わりについて教えてください。
- 樋口
- 1938年に私の曽祖父、樋口大祐が銀座8丁目に「銀座全線座」という映画館を始めました。その後1974年に映画館からホテルに建て替えました。銀座で商売を始めて82年になります。
- JUMI
- ではきっかけは曽祖父さまが映画館を始めたことだったんですね。映画館はどのあたりにあったんでしょうか。
- 樋口
- 銀座8丁目のおもちゃの博品館さんがある通りの三軒隣です。
- JUMI
- 毎日銀座の街に通われていると思いますが、銀座の様子はいかがですか。
- 樋口
- インバウンドの方の姿はないのですが、人出は以前の6割ほどに戻ってきています。ただ、まだ観光客やお買い物の方は少なく、ビジネスでお越しになっている方が多いように感じます。
- JUMI
- お仕事が動き始めているということなんでしょうね。銀座通りの様子はいかがでしょうか。
- 樋口
- 以前の銀座通りはかなり込み合っていて歩けないほどでしたが、最近はそんなことはなく、人込みでストレスを感じることはなくなりました。
商店主を動かす、「自分の街」という気持ち
- JUMI
- 小さいころから銀座にかかわる中で、銀座のどのようなところがお好きですか。
- 樋口
- 私は銀座の街並みが好きです。他の商業都市でとよく見かけるような、超高層の建物がないので、銀座の空のスカイラインがそろっていて、空がよく見えます。
- JUMI
- そうですね。遮るものがないですよね。
- 樋口
- ですので、歩いていても息苦しくないです。また銀座はきれい好きな人が多いので街がすごく清潔で、毎日銀ぶらしていても飽きないです。
- JUMI
- どうして銀座の街はゴミが路上を風で舞っていることもなくきれいなんでしょうね。
- 樋口
- あまり特定の大企業のイメージがなく、街の商店の方々は、「銀座は自分の街」という気持ちが強いので自分の街をきれいにしたいと積極的に掃除されています。
- JUMI
- 雪が降った日も・・・?
- 樋口
- そうですね。自分たちのお店の前の雪かきはもちろん、隣の店の方まで掃除している光景を目にします。
- JUMI
- 皆さんが密着して楽しみながらご商売をされていることがよくわかりますね。
- 樋口
- そうですね。
若手を信じる、粋な不文律
- JUMI
- さあ、そのようななかで、銀実会がどのような団体なのか教えていただけますか。
- 樋口
- 銀実会は1952年に創立され今年で69年を迎える歴史のある団体です。主に銀座で商売をする経営者のメンバーで構成されています。銀座の発展と会員相互の親睦を深めることを目的としています。
- JUMI
- 銀実会の構成メンバーにはどのような方がいらっしゃるのでしょうか。
- 樋口
- 銀座を若手で盛り上げていくのが趣旨ですので、40歳で定年となります。
- JUMI
- そうですか。私はもう定年です(笑)
- 樋口
- (笑)
- JUMI
- そして40歳以下で構成されている銀実会。何名くらいの会員がいらっしゃるのでしょうか。
- 樋口
- 40歳以下の現役会員が約50名います。
- JUMI
- ということは先輩の数が多いということでしょうか。
- 樋口
- はい。すごくたくさんいます。40歳を超えるOBの会員が230名います。
- JUMI
- すごいですね。銀座の歴史をご存知の方たちがしっかりと現役会員を支えているという形ですかね。
- 樋口
- OBの方たちは現役に口出しをしない不文律があり、あたたかく見守ってくれる雰囲気があります。
- JUMI
- いいですね。現役世代が何かやるときに、OBの方たちが「よし、やってみろ」と言ってくれる感じなのでしょうか。
- 樋口
- そういう雰囲気ですね。
- JUMI
- 今までの活動ではどのようなことをされましたか。
- 樋口
- 古くは32回行われた「大銀座まつり」や「銀座アキュイユ」。昨年は歩行者天国を記念して毎夏に行われる「ゆかたで銀ぶら」を開催しました。
- JUMI
- 銀座で浴衣を着るというのはこのお祭りが定着させたのではないかと思っています。
- 樋口
- そうですね。皆さん、年に一度は浴衣を着たいということで、このお祭りがあるので浴衣を着られるとおっしゃっている方もいるそうです。
- JUMI
- あとは「柳まつり」や「銀茶会」なども運営されているんですね。
- 樋口
- 5月に「柳まつり」、秋には「銀茶会」、3月には「東京マラソンの警備」を行っています。
- JUMI
- 今年の東京マラソンに関しては、コロナでさまざまイベントが自粛する前に行うことができてよかったですね。今はどのような活動をなさっていますか。
- 樋口
- 先月には銀座通りの歩行者天国を歩く来街者の方が安心して銀座を楽しんでいただけるように、築地警察署や地域の方と走行自転車への注意喚起を行いました。それから今年はコロナの影響でいつも通りの活動はできていないのですが、何か銀座のためにできることはないかということで「#銀座エール飯」という企画を始めました。
- JUMI
- この企画でインスタグラムを始めることになった樋口さんですが、どのくらいの投稿が集まっているのでしょうか。
- 樋口
- まだ一か月たっていないのですが、800投稿くらいあります。
- JUMI
- すごいですね。そのうちの一つは中央エフエムから投稿させていただきました。
- 樋口
- ありがとうございます。
- JUMI
- ちなみに、反響はいかがでしょうか。
- 樋口
- 「#銀座エール飯」の写真を見てお店に来た、という方の投稿がありますね。あとは夜に投稿を見るとおいしそうな料理の写真が並んでいるので、お腹が空いて寝られなくなることもあります。
- JUMI
- (笑)
- 樋口
- インスタグラムに投稿しなきゃと思ってお店に入るのですが、いざ料理が出てくると先に食べてしまうんですね。食べ終わってから気づくこともあります。
- JUMI
- 「写真」と手に書いておくしかないですね。
- 樋口
- そうですね(笑)
- JUMI
- 現役の会員は50名くらいと先ほどお聞きしましたが、どのようにつながるんですか。
- 樋口
- 銀座というと高級で敷居が高いと思われがちですが、銀座自体は人と人のつながりが強く、銀実会はウェットな関係です。それこそ毎日のように会員の誰かと連絡を取っています。会の活動のことはもちろん、銀座について話し合うこともあります。また異業種の集まりですので他の業界のことを聞けるのがすごく良い刺激になります。
- JUMI
- こういうときだからこそ、異業種の方の現状を知ったり、お互い情報交換ができるのが心強いですよね。ワンチーム銀座として進んでいただければと思います。
来街者と家族のような関係をつくっていきたい
- JUMI
- これから樋口さんは理事長として銀実会のどんな魅力を発信していきたいと考えていますか。
- 樋口
- 今日は銀実会のことをお伝えする貴重な機会をいただいたのですが、本来は「銀座の主役は来街者のお客様である」と考えています。銀実会は裏方として銀座のために汗をかいていきます。今年は《銀座ファミリー》というテーマで活動をしています。みんなが家族のような絆で街づくりをしていますので、そのあたたかみが来街者の方に伝わると嬉しいです。
- JUMI
- 銀座のみんなが仲良しで楽しいと、そこへ外からいらっしゃった方も楽しくなるんですよね。そういう気持ちが伝わっていくとよいですね。最後に樋口さんからリスナーの方へ一言お願いします。
- 樋口
- 皆さんコロナの影響で大変な思いをされていることと思います。夏休みもなかなか遠くへ行く気持ちになれない方も多いと思いますが、身近な場所にこそ新たな発見があるかもしれません。ぜひ銀座の街に遊びに来てください!
- JUMI
- ぜひ遊びに行きます。
- 樋口
- ありがとうございます。
- JUMI
- 今日は銀実会理事長でいらっしゃる樋口雄一さんをお迎えしました。樋口さんありがとうございました。
- 樋口
- ありがとうございました。
出演者プロフィール
JUMI
2010年から中央エフエムにてナビゲーター、プロデューサーとして番組制作等に携わる。
知れば知るほど奥深く、沢山の「宝物」を有する中央区の魅力を「ヒト・モノ・コト・オト」を軸として、多くのリスナーの方々にラジオを通してお伝えしたいと活動する日々。
街と人と橋と地下鉄をこよなく愛しています。
樋口雄一
1981年東京都生まれ。2003年に立教大学を卒業し、東急不動産株式会社へ入社。現在は、株式会社ゼントラスト代表取締役社長。銀実会第69代理事長。
協力:中央エフエム株式会社(http://fm840.jp/)
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